テレビディナー

ジャニーズのことを、おてがる、おきがる、かんたんに。

「東京ドームに連れていきたい」――Sexy Zone「STAGE」を経て

 5人を東京ドームに連れて行きたい。
 トロッコに乗り、センターステージからバックステージまで縦断する彼らの姿を見て、なぜそう思ったのかはわからない。でも、「そうなったらいいな」という漠然とした感覚ではなく、「そうしたい」と、明確な意思として頭の中に浮かんできたのは確かだった。
 5月に横浜アリーナで開催された、Sexy Zoneのコンサートでのことだ。
 
 彼らのコンサートにお邪魔するのは今回が初めて。興味がなかったわけではないけれど、シングルやアルバムを買うほどではなかった。
 変化が訪れたのは、ここ数ヶ月のこと。グループ全体としての雰囲気のよさをすごく感じていた。外野にいる身にも伝わってくるほど、あたたかな空気が5人の間には流れているように思えた。理由はないけれど、なんだか好感を持てた。応援している北斗くんが後ろにつかせてもらったことも手伝って、気づけば一枚、また一枚と円盤が自宅の棚に増えていった。
 
 こんなふうにして注目するようになっていた自分に、友だちから届いた「横アリ行かない?」という一通のお誘い。もちろん、悩むことなく「行きたい」と返した。
 楽しみにはしていたが、あまり予習できず曲の勉強不足も甚だしい状態で迎えた当日。メンバーカラー5色のペンライトは誰の色を灯そうか。悩んでいるうちに公演が始まった。
 新曲「ROCK THA TOWN」から始まり、デビュー曲「Sexy Zone」を含むアンコールを終えるまでの2時間30分は濃密で、「ヘリオガバルスの薔薇」を思い出させた。大量の薔薇で窒息死させる残虐な場面を描いた絵画を引き合いに出すのはいかがなものかと思う。でも、5人の魅力に埋もれ、とにかく圧倒されたあの空間で私は、息をするのも忘れていた。
 まるで幻のような彼らが作り上げる時間は、矢のような速さで過ぎていった。

 公演中で印象的だった場面はいくつもある。ただ、最も書き残しておきたいのは、冒頭で挙げた、自分の心が一番大きく動いた場面だった。一度しか入っていないから、どの曲だったか思い出すのが難しい。でも、そう思ったことは1週間経った今でも覚えている。
 横アリのセンステからバクステでは、5人には短すぎる。ドームのセンステからバクステまでを縦断してほしい。それに、トロッコも5人には狭すぎる。ムビステをぜいたくに使ってほしい。何なら、新しいものを考案するのもいいかもしれない。
 上から眺めて、そんなことを考えている自分がいることに気づいたのは、彼らがトロッコを降りるころ。正直、驚いた。
 KAT-TUNはデビュー後からしか見に行けなかったし、ドームでコンサートができるようになる前のNEWSやエイトのコンサートは見に行ったけれど、そんなふうに思ったことがなかった。
 自分が年を取ったこともあると思う。YOU&Jを熱心に追いかけていたのは10代のころだし、そのときと今の自分じゃ見え方が違うのも当然。
 ただ、この感覚は、初めてに近かった。だから、とても新鮮で、くっきりと心に跡を残していった。
 
 まさか、コンサート会場の外でファンクラブ入会用紙に向き合う自分がいるなど、前日までの自分は考えていなかった。7年ぶりに入会するのがジュニア情報局ではなくSexy Zoneのファンクラブだなんて、開演直前の自分に言ってもきっと信じない。
 応援するタレントをどうしようか悩みながら用紙に記入して、代金を支払ってからもどこか不思議な感覚だった。恋に落ちたと形容するには浅すぎる。でも、いいコンサートだったねと一言で収めてしまうには濃度が高すぎる。感情の入れ物を見つけられないまま、新横浜を後にした。
 
 担降りするわけじゃない。担降りするほどメンバーの誰かに夢中かと聞かれたら、首を縦に振れないから。これまで感じてきた「好き」ともどこか違う。でも、5人をドームに連れていきたいという気持ちは、マグマのように流れ出て止まらなかった。
 肩を組み足並みをそろえて同じ方向を見ている5人を、もっと多くの人に知ってほしい。こんなに魅力的なのに知られていないのはもったいない。もっと多くの人を、楽しませられるはず。もっと大きなステージに立てるはず。
 コンサートの内容を反芻し、パンフレットを読み進めていくうちに、信頼に近い気持ちがわき上がってきた。彼らのこれからを見ていきたいとも思った。そしてパンフレットを閉じたとき、着地点が見つかった。「Sexy Zoneを応援したい」。微力ではあるけれど、彼らの夢を目標に、目標を現実のものにできるよう手伝いたいと、強く思った。
 
 担当じゃない。でも、応援したくなるアイドル。
 STAGEという「第2章」の始まりにふさわしいコンサートを目にして、私の中でSexy Zoneに対する気持ちの傾け方が変わった。
 この先も、心の動くまま、幅広く、緩く、マイペースにジャニーズを追いかけていくことは変わらない。でも、私の中でSexy Zoneが確実に、圧倒的な存在感を示すようになったことには間違いなかった。