テレビディナー

ジャニーズのことを、おてがる、おきがる、かんたんに。

「リョーマ!」に通ってみたらオタクが優しかったし、友達は幸村くんのガチ恋になったし、「テニミュ」たちを浴びることになったし、白石にまた泣いた【前編】

 「リョーマ!」も劇場では見納めか……と、寂しさや喪失感を覚えながら劇場に足を運んだ2021年12月31日は記念すべき成人式でした。わたしのではありません。「リョーマ!」鑑賞人格のです。リョーマに行ったらリョーガが来た。


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 たいていひとりで参加していたのですが、この日は心強い味方がいました。「リョーマ!」きっかけでとある人格を飼い始めたジャニオタの友人です。鑑賞前に立ち寄ったレストランでピザの具材半分をうっかり床に落とした後、「跡部様拝んで厄を落とそう」と意気込んでいました。ここで跡部様を思い浮かべるの、頼もしくて本当に好きだった。

 初めて「リョーマ!」を鑑賞したのが2021年9月29日。3か月前には想像もしていなかった光景だなぁと妙な感慨に耽りながら、キンブレ数本といくつかのペンライトを詰め込んだバッグを肩に掛け、熱気渦巻く現場へと向かいました。

 

 10月にアップしたブログで「たぶん8回目もいきます……」などと謎の謙虚さを発揮していたわたしですが、8回どころじゃなかった。20回も行ってしまった。猛者に比べたら赤ちゃんだけど、それにしてもこわい。なぜ。自分が自分でもわからない。非オタの友だちに回数クイズを出すとだいたい10回未満の回答にとどまるし、答えを言うと鑑賞代を計算される。そうだよね、わかる。わたしもまさかこんなに通うと思わなかった。そしてオタクはお金使った瞬間にすべて忘れるから累計金額とか気にしてないのよ。

 

ginzagin68.hatenablog.com

 

 このときからドハマりする予兆はありましたが、まさかここまで突き進んでしまうとは……。いろいろと急激にのめり込んでいったことはありますが、3か月も強火の熱狂が続いた経験は初めてだったように思います。ブログ記事のタイトルが長くなってしまうほど楽しいことがたくさんありました!

 「リョーマ!」に通ったときのことはもちろん、そこから派生した出来事も含めいつか読み返したらおもしろそうなので、記録として残すことにします。書いたら長くなったので前・後編に分けます。

 

【目次】

  • 7~20回目の鑑賞振り返り―オタクと友達が優しかった!
  • 2回目の応援上映で踊り狂うジャニオタ
  • ご褒美跡部様とビールに癒された夜
  • 友達が突然幸村のガチ恋オタクになる
  • 幸村と真田の通学路を拝む
  • テニミュドリライをかじり深夜に大興奮
  • 白石の座右の銘の変遷、よすぎて泣く
  • おまけ/ジャニーズのペンラ再利用が捗る

 

7~20回目の鑑賞振り返り―オタクと友達が優しかった!

※丸数字は鑑賞回数

10月17日 Glory⑦

  20日 Decide⑧

  22日 Decide応援上映

  29日 Glory応援上映

11月4日 Glory⑪

  6日 Glory⑫

  19日 Decide応援上映

12月2日 Glory応援上映

  3日 Decide応援上映

  10日 Glory応援上映

  15日 Decide⑰

  16日 Glory⑱

  23日 Decide応援上映

  31日 Glory応援上映

 

★友達が意外と見に行ってくれてハッピー!

 7回目にして初めて友人を連れていきました。まずは同世代のジャニオタふたり。

 ひとり目:高校時代かな?にテニミュの空耳が流行っていた。曲を知ってる

 ふたり目:小学生くらいのころにテニプリ見てた。そのときは四天宝寺が好き

  ふたりとも楽しく見てくれてうれしかったです! 鑑賞後はいろいろつっこみを入れてくれてにこにこ。ふたり目の子は「もう一度テニプリ履修しようかなぁ」とぽつり。フラグだったとは……!

 

 12回目は高校時代の友人と。テニプリは小学生のころ読んでいたので、ある程度はキャラを知っているとのことでした。

 ジャニオタふたりもそうだけど、みんな初期のわたしより全然土台があって驚きました。大学時代の友人たちに勧めたときも「小学生のとき菊丸好きだった~」と言っていた子がいたので、わたしたちの世代って子どものころ何かしらの形でテニプリを通った人が多いんだなぁ、と今さらの気づきを得ました。逆に全く通ってこなかったわたしは一体何? 化石? 寝てた? ジローなの? ジローといえばOVA「ジローの目覚め」かわいいのでおすすめです。

 本編が始まり「Dear Prince」でモブが踊り始めた瞬間勢いよく隣のわたしを見て、「待って」と小声で発した友人。驚きと戸惑いが手に取るようにわかってマスクの下でにまにま。わかる、9月のわたしもそうだった。

 終わってから放った「手塚ってああいうこと(せかてきの「俺たちがついているから」の振り付け)するキャラだっけ!?」が面白かったです。たぶん違う。

 「これはたしかに原作履修したくなるね……」と10月のわたしに理解を示し、ネトフリでアニメ配信中ということを伝えると「とりあえずアニメ見るわ」と電車に乗り込んでいきました。

 

 また、一緒には行けなかったのですが、大学時代の友人のひとりが旦那さんと見に行ってくれて感動でした! しかも長い感想まで送ってくれて……ありがとう……!(わたしはリョーマ!の何?)

 

テニプリ好きな人が優しかった!ピース!

 9回目の鑑賞でついに手を出した応援上映。テニフェスの曲たち絶対振り付けあるし、何もわかってないドドドド新規が応援上映に参加していいものか……とためらう気持ちも多少あったのですが、好奇心には勝てませんでした。

 キンブレは持ってなかったので、ジュニア時代のキンブレ型ペンラをトートバッグに詰め込んでいざ出陣!もちろんひとりです。

 

 着席すると不安な気持ちがわいてきました。何かルールとかあるのかな……飛び込んでみたはいいものの……とそわそわ。いてもたってもいられず、隣の方に話しかけてみました。

「あ、あの、応援上映初めてなんですけど、しきたりとかってありますか?」

 今思えば、いきなり話しかけるなんてただの不審者ですよね!? 「誰?」だし「何?」すぎる。にもかかわらずテニプリのオタクは優しかった……!

「特にないですよ~みんな思い思いに手を動かしてます(ニコニコ)」

 よ、よかった~~~~~!!!!!!!!

 ダブルの意味でほっと胸を撫でおろしたわたしに、隣席の神様はさらに優しい一言をかけてくださりました。

 

「ペンライト持ってますか?」

 

 ぎええええ~~~~~~!!!?!??!?!?!?!

 優しすぎませんか!?!?!!??!?!?!!?

 現人神!?!?!!??!!?!!??!!?! 

 

「あっ、持ってます!!!!」

「わかりました(ニコニコ)」

 

 や、や、優しい…………………………(号泣)

 

 神様のようなテニプリオタクさんのおかげで不安が一気に吹き飛び、晴れやかな気持ちで応援上映デビュー戦を迎えることができました!このブログが届くことはないと思いますが、あらためてありがとうございました……!あなたさまの温かさにより、テニプリ赤子の命がひとつ救われました。

 

 10月にブログを書いたときも思ったのですが、テニプリファンの方ってみなさんあたたかく新規を迎え入れてくれますよね。前回のブログを読んで「これおすすめです」「お好きだと思うのでぜひ!」とリプライくださった方がいたり、テニプリにおけるわたしの先生もいろいろと手ほどきしてくれたり、なんだか出会う方みなさん優しいしあたたかいなぁとほっこりしっぱなしです。

 

 長い歴史を誇るテニプリという巨大ジャンル。縦軸はもちろん、コンテンツの幅という横軸もすさまじく、読んでも見ても終わらず汗をかいています。途方に暮れそうにもなりますが、そうした方々のおかけで楽しく履修を続けられているのかもしれません。

 

 これは項目立てるほどのことでもないのですが、11月19日の応援上映は直前になってもひとりもチケット買ってる人がいない劇場で見ました。誰もいないのは「リョーマ!」に申し訳ないという謎の正義感に突き動かされてました。そこそこ広い劇場内でひとりでペンラ振ることはもうないでしょう。貴重な経験でした!

 

2回目の応援上映で踊り狂うジャニオタ

 公式から挑戦状が送られれてきたのは10月下旬。動画に気づいたとき、教科書が供給された喜びと同時に緊張がわたしの体を駆け巡りました。

 

youtu.be

youtu.be

 

 初めての応援上映が楽しかったのと「チャームポイントは泣きぼくろ」でペンラ振りたい欲がぶち上がっていたので、29日の「Glory」応援上映に行くことは決めていました。

 

 新規はテニフェス曲の振り付けもわからないし、せめてこの2曲を覚えていくしか……!!!!そうじゃないと「リョーマ!」に顔向けできねぇ!!!!!!

 

 そう思いとりあえず2曲とも見たオタク、即撃沈。

 

 むっっっっず!!!!!!

 細かい動きが!!!!!!多い!!!!!!!

 特に「世界を敵に回しても」!!!!!!!!

 ジャニーズの振り付けより覚えづらい!!!!

 おわった!!!!!!!!!

 

 ハードルの高さに赤子はうなだれました。そんなとき、脳内の桃城が空高く飛びながら叫んだんです。

 

 やらないわけにいかねーよなぁ、いかねーよ!!!!!!!

 

 ダンクスマッシュが心の奥底にドーーーーーンと突き刺さる。風圧で弱気な考えは吹き飛びました。

 だよな、やるしかねぇわ。

 気持ちは海堂。ジャッカルにスネイクを返されたって「やっぱ俺にはコレしかねーか……」とラケットを振り抜きショートスネイクを繰り出した関東立海戦……! オタクもそうなんだ、やるしかないんだ。

 

 当日まで残り2日、覚えやすそうな「Dear Prince」から取り掛かりました。覚えられた!という成功体験がほしかったんです。歌詞と動きをつなげることを意識したら案外早く覚えられました。

 それからはとにかく「世界を敵に回しても」との戦いです。通勤電車ではゲームやってるふりして親指を動かし振り付けを体になじませ、家では先生の動きを目に焼き付け、途中からは画面下にある作品の映像を見て振り付けとシーンをリンクさせ、とにかく反復練習を続けました。なりふり構っていられない。必死。

 

 応援上映当日になんとか完成! 向かった現場は満員御礼の札かかるんじゃないかっていうくらい人がたっっっっっくさんいて「ヤバイところに来てしまったーーーーーーーー」と上映前から瀕死。左隣の方、50回?60回?とか見に行ったってお話されてる……ガチもんの猛者の隣で半端な真似できねぇ……やばい……やれんのか、わたし……やれんのか………!?!?!??!

 アイドルとのテレビ電話でも緊張しなかったのに応援上映でドキドキする日が来ると誰が想像しただろうか。一方で「っしゃオラァ!!!!!やったるわ!!!!!!!リョーマ!の盛り上げに貢献したる!!!!!!!」と謎のやる気に満ちあふれるわたしもいる。感情のジェットコースターが乱高下。

 意を決してペンラを握りしめました。にじむ手汗、湧き出すアドレナリン。いざ!!!!!

 

 予告が終わり、跡部様のアナウンスが流れてからはあまり記憶がありません。ただ、楽しくて仕方なくて踊り狂っていました。

 ラップバトルやデンジャーゲームではペンラをブンブン振り、ピスマも見様見真似で踊り、ラブフェスの振り付けも入れていったのでそれも踊り、泣きぼくろでは思う存分ペンラを振り跡部様の存在に感謝し、レーザービームでぶち上がり、締めのせかてきも踊り、とにかく無我夢中でペンラを振り踊り狂った100分間。劇場内の照明が灯るころには額から一筋の汗が流れていました。

 

 そこでハッとしたんです。もしかしてわたしの動き、邪魔すぎ……!?

 慌てて両隣の方に謝りました。すると、逆に褒められてしまったんです。「振り付けうまいですね!」と。話してみると右隣の方も20回見に行っている猛者でした。褒めてくれる猛者たち、あたたかすぎない……!? そして、リョーマ応援上映の盛り上がりに少しは貢献できたんだ……!とうれしくなりました。振りの難しさを共感しあえたのも楽しかったなぁ。

 

 帰り道も途中までご一緒させてもらい、好きなキャラの話などをしました。テニプリファンの方と実際に作品やキャラについて話すのは初めてだったので、ひとつひとつが新鮮で心躍って仕方なかったです。話を聞いてもらうのも、話を聞かせてもらうのもとってもワクワクしました。オタクってこういうことだよなぁ、と意図せぬところで原点に立ち返ったような気持ちもありました。好きとか楽しいとか、それだけでいいんだよね。それが一番大切!

 

 また、この方は再燃した方だったようで、テニプリの歴史の長さを思わぬところで感じました。一度離れてもまた戻ってこられるジャンル、新参者でも受け止めてくれるジャンル。テニプリ、本当に懐が深い……!「テニプリが実家」と話すオタクの気持ちが少しわかったような気がします。オタクとして生まれ育った場所というだけでなく、帰れる場所、帰りたくなる場所でもあるんだろうなぁ。

 

ご褒美跡部様とビールに癒やされた夜

 仕事がまぁまぁ忙しく精神的疲労を感じていた10月。これじゃ萎れる!!!!!乗り切らねば!!!!!!危機感を抱いたわたしは、密かなご褒美を翌月にぶら下げることで無事10月を乗り切りました。

 11月、解放されたオタクがひとりで向かった先は映画館。自分で自分に与えたご褒美、それは「ビールを飲みながらGloryをキメる」ことでした。リョーマ!を浴び、跡部様を鑑賞しながら飲むビールはめちゃくちゃおいしいのではないか……!? という期待から生まれた発想でした。

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 はい!!!!!!!!

 着席して一口ごくり。キリリと冷たい苦味は、渇いた喉を勢いよく滑り落ちていきます。

 はぁ、うまい!!!!仕事終わりの1杯って最高〜〜〜〜!!!!!!!

 すでに楽しくなってしまったわたしは、思い出したかのように特典のポストカードへ手を伸ばしました。そういえば未開封だった。銀色の袋をそっと開け、折り曲げぬように取り出します。誰かな、わくわく、ドキドキ…………!

 

 描かれている人物を見た瞬間、思わず天を仰ぎました。

 脳を支配したのは「神」の1文字。

 


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 跡部様!!!!!!!

 

 テニス界の自担というわけではないのですが、跡部様を見ながらビール飲みたいな〜と思い足を運んだ回で跡部様がいらっしゃったという奇跡に、胸が高鳴りっぱなし。静かに大興奮。疲れた社会人オタクの心を即座に癒してくれる跡部様すごくないですか!? 信仰心がストップ高

 跡部様は推す推さないという次元にいないんです。もはや縁起物。カリスマの具現化。当たり前のように担がせていただきたい存在。

 始まる前から最高になってしまいましたが、本編見ながらのビールも最高でした。10月の疲れが一気に吹き飛んだからやっぱりすごい。

 跡部様といえば応援上映のとある回、イメビシーンでおみ足と寝返りに拍手が起きて雌猫さんたちの訓練されっぷりに震えました。強い。好き。

 

 余談ですが、12月の通常上映最終回も飲みながら見ました。その日は千石くんのポスカがやってきたのですが、状況説明が最高によすぎて一気飲みするかと思った。危ない。

 リョーマ!とお酒の相性、抜群です。

video.unext.jp

 

友達が突然幸村のガチ恋オタクになる

 今でも覚えています。昨年11月半ばの夜、友達から届いたLINEを。

 

幸村くんにガチ恋してテニラビ廃人してる

 

 差出人は10月17日に鑑賞したリョーマ!をきっかけに「もう一度テニプリ履修しようかなぁ」とこぼしていた友人でした。大晦日の応援上演にも同行してくれた友人でもあります。

 仲間内では初動の早さに定評があります。映画鑑賞後、即座に『テニスの王子様』(以下、旧テニ)を全巻購入、11月頭には『新・テニスの王子様』(以下、新テニ)既刊を全て揃えるという勢いのよさ。さっそく事情聴取しました。

 聞けば、新テニで幸村に落ちたとのこと。

 

「新テニ読んで幸村くん好きにならない人いるの?」

 

 うおおおお!!!!!!!!! 過激派だ~~~~~~~~!!!!!!!(歓喜)(テンションが過激派のオタクを見るのが楽しい)

 

 たしかに、新テニでは幸村についてしっかり描かれています。真田と出会った幼少期、テニスプレイヤーとしての原体験、病気のこと、全国大会決勝での敗戦を乗り越えたドイツ戦……。

 具体的なエピソードはキャラクター像を形成したり、多面的に捉えたりする手掛かりになります。バックボーンがわかると共感ポイントが増え、思い入れも生まれてくる。それが青学に振り切っていたのが旧テニ、他校や主要な高校生にも広がったのが新テニというのが個人的見解です。

 わたしも新テニを経て青学以外のキャラクターに対する愛着を深めたひとりなので、友人の意見には同意できました。

 

 ただ、その結果「ガチ恋」になって「テニラビ廃人」になったのが勢いありすぎて本当に好き! あっという間に原作履修したと思ったら「好き」をすっ飛ばして「ガチ恋」になるの、感情の時速がとんでもない。しかも、「新テニ読んだら幸村くんのこと全人類が好きになる」といわんばかりのテンション、最高すぎて。全力で幸村のことを信じている。愛じゃん。

 

 リョーマ!鑑賞後にDecideを履修してくれたときは「エメラルドライン」や「go on」で泣くわたしの気持ちがわからないと話してたのに、すっかり泣くオタクになったとのこと。大晦日応援上映前にも「幸村の女として、『さ、ほら』のとき全力で振る」と決意表明していました。立海ってストイックで強いオタクの集まりなんですか? それとも立海のオタクになるとストイックで強くなるんですか? すごい。好き。

 テニラビは幸村に全振りしてるらしいです。猛者たちのすごさがうかがい知れるエピソードも聞いて震えました。新テニミュも連番してくれることに。一緒にハマれるのうれしい〜!

 

 ちなみにテニラビおすすめされてるのですが、こわくてまだ始められていません。最初にSSRのカード1枚選べるのがハードル高い……コンビ厨なので選べないです……。インストールはした。

 

 

 前編はここまで!

 長くなったので、聖地巡礼テニミュドリライ体験、白石の座右の銘変遷に泣いた話は後編でお伝えします。よろしければ!

 ではでは〜